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咒(まじない)の脳科学 中野信子 書評

この本は、こんなに人におすすめ

  • 言葉が持つ悪意の影響力とは?
  • 信じたことが体に与える影響とは?
  • 人はどうやって自分の価値を決めるのか?

「咒の脳科学」を手に取ったきっかけ

言葉によって強められることもあるが、傷つけられることもある。

どうして言葉一つで影響を受けるのか知りたかった。

言葉の隠された力を紐解きたいと思い手に取った。

「咒の脳科学」内容紹介

一般的に使われている「呪い」は、相手に対する悪意や、相手を害する場合に使われる。

本書で使用されている「咒」には、手段に焦点が当たっており、ポジティブな願いや想念も含む場合がある。

著者は、言葉のネガティブな側面だけでなく、ポジティブな面にも光を当てたいと考えている。

私たちの認知は、言語によって作られ、何もないところに事件を作り出すことも可能だ。

時に、自分が発した言葉でハッとさせられることがある。

どうしてそういう現象が起きるかというと、意味理解を司っている脳機能部位と、音声言語を発する脳機能部位が異なっているためだ。

双方の部位が遠い距離にあるため、自ら口にする言葉を理解しづらいと言えるだろう。

だからこそ、自らの想いを口にして聞かせるということに意味がある。

叶えたい願いこそ、言葉にすることでリアルに近づく一歩になると言える。

男性は1日7,000語、女性はその3倍の言葉を発している。

毎日35,000回の意思決定をしているということは、どの言葉を使用するのかで人生までも変わってしまうのだ。

有害な副作用があると伝えられ、実際は無効であるのによくない症状が現れることを「ノーシーボ効果」という。

何を信じるのか、信念は自分自身の体にも影響を与えてしまうことがわかる。

「咒の脳科学」印象ポイント

外見の魅力で能力まで判断する社会について深掘る章がおもしろかった。

容姿に恵まれるとどれだけ得なのかについても詳細に調査実験が書かれていた。

自分をけなした美人と自分を称賛した美人でない人と、どちらと過ごしたいかについては、好感度が低くても美人だと答えた。

ということから、外見が好ましい人は、そうでない人に比べて好まれ、対人関係上好意的な扱いを受けることがわかった。

他人に助けられやすい人は、目的を達成しやすくなり、自己肯定感が高まっていくと考察できる。

読者へのおすすめメッセージ

叶えたい目的がある人、これからの決断をプラスの方向へ持っていきたい人などに本書はおすすめだ。

この世の社会の不平等さを脳科学的視点から学ぶことができる。

だれしもが陥るバイアスの存在を認知することで、一時的な感情に呑まれることなく、メタ認知することにもつながるだろう。

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