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「脳の闇」 中野信子 書評

この本は、こんなに人におすすめ

  • 正しさハラスメントの正体とは?
  • 中毒状態を乗り越える策について知りたい
  • ポジティブ思考に隠された闇を紐解きたい

「脳の闇」を手に取ったきっかけ

私たちの思考や選択を常にコントロールしている部分は、他でもない脳だ。

その脳に隠された闇を知ることで、陥りがちな思考パターンを日常でも認識し、距離を取れるのではないかと考えた。

メタ認知力は、事前に事象に対する理解があるからこそ発揮することができるのではないか。

この闇を深掘りしたく、本書を手に取った。

「脳の闇」内容紹介

脳科学者である中野信子先生自身の体験を織り交ぜながら、脳の闇について迫る。

誰もが持っている空洞は、もしかしたら承認欲求を指すのかもしれない。

悲しいが、人間は誰とも理解し合えない。

孤独だと知っている者は、孤独だと思っている者を言葉巧みに包み込む。

人間は、孤独を共有したいと思っている相手に自分の心の弱さを見せたいと願う。

時に、「心を許せる相手はこの人しかいない」という認知の歪みが生じることもあると、著者の経験から語っている。

この寂しさを埋める空洞は、自力で埋められるわけでもないという事実は、我々に安心感を与えるのだろうか。

人間は、「わからない」に耐えられない生き物だ。

複数の考え方を曖昧なまま抱えておくことを心地いいと思わないのが脳の性質だ。

わからないをそのまま抱えておく知力は、自身だけでなく、大切な人たちを守る手段にもなる。

簡単にその力が備わるわけではなく、鍛えることで手にいれることができる。

「脳の闇」印象的なポイント

実は、誰からも制約を受けずに、自分の意思で選択し決めることを脳は嫌う。

学術的に、「認知負荷」と呼ばれている。

誰かに意思決定を委ねて、楽をしたいと思っているのだ。

ナチス・ドイツの手法は、この認知負荷の仕組みを巧妙に衝いたものであるから抗える人はごく少なかったと言われている。

意思決定の一部を本人にさせることで、あたかもこれまでのプロセスを自分でやったかのような錯覚を持たせることが可能であることを証明している。

共感できる誰かを応援し、貢献する快感は、思考停止のきっかけを自ら作ることになりかねないのかと恐ろしかった。

脳はいつでも楽をしたいと思っているという事実を頭の片隅に置いて、誰かの言動に魅了されている時は立ち止まる癖をつけていこうと思った。

「脳の闇」他作品との繋がり

本書に出てくる「正義中毒」について深掘りしたい方は、下記本が役に立つだろう。

だれしも一度は、誰かを許せないと感じる感情に悩まされることがあるのではないだろうか。

どうしてそのような感情に支配されるのか、脳の仕組みについて理解を深めれば、怒りとの感情に向き合うことができるだろう。

読者へのメッセージ

本記事では、説明していないポジティブ心理学がもたらす心身の健康についてなど、気になるトピックについての情報が満載だ。

ぜひ本書を手に取り、脳の闇を理解した上で、知性の鍛え方について考えてもらいたい。

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